【禁聞】台湾地溝油事件が香港マカオに波及 大陸は？

【新唐人2014年9月13日】台湾の地溝油事件は蔓延を続け、香港やマカオにも波及しています。香港メディアによると、香港の多くの人気ギフトショップも影響を受けています。また、マカオにも問題の食用油が輸入され、20軒近い菓子メーカーが事件に巻き込まれました。一方、中国大陸で食品や貿易業者が今回の事件の影響を受けたとの報道は全くなく、外界からは疑問視されています。

台湾衛生福利部の7日の発表によると、問題の企業「強冠」が製造した食用ラード「全統香ラード」と「合将香ラード」は、卸売業者236社に供給され、さらに食品加工工場、夜市やレストランなど、計1207社に転売されました。うち、51の業者が同じロットの粗悪ラードを使用し、139品目の問題製品を製造しました。

問題のラードは台湾だけでなく、香港などでも販売されました。香港食物安全センターは６日、食用油の老舗卸売業者「成昌行（せいしょうこう）」が台湾「強冠」のラードを販売した可能性があると発表。

他にも複数の有名メーカーが事件に巻き込まれました。

騒ぎはマカオにも波及しています。マカオ民政署によると、マカオの菓子メーカー18社が「強冠」の問題の食用油を使用していました。輸入業者に対しては、在庫商品の販売を停止するよう求めています。

中国飲食業従業員　周さん

「なぜ台湾でもこの種の事が起きたのか、不思議です」

食品安全問題に注目する陳雲飛（ちん　うんひ）さんは、地溝油発祥の地は中国大陸だと述べます。

食品安全問題活動家 陳雲飛さん

「大陸では制度のせいで道徳や倫理が喪失しています。香港や台湾にも影響を与えています。一部商人や官僚は不正な方法で金儲けしています。この種の不正行為が蔓延し、香港や台湾にもまねをする人が現れるのです」

中国飲食業従業員　周さん

「台湾と香港の地溝油問題がいくら深刻でも、大陸ほどではありません。台湾ではメディアの監督管理が行き届いているからです。監督管理は透明で、問題が起きると大々的に報道されるのです」

「ラジオ・フランス・アンテルナショナル」は７日、近年台湾と大陸の経済貿易関係が活発化しているにもかかわらず、台湾の地溝油事件が大陸の食品や企業に波及したという話はなく、中国当局も予防措置を採っている様子はないと報道しました。

実際、台湾の食用油は中国でも売られています。香港紙「文匯報（ぶんわいほう）」は、中国のショッピングサイト、淘宝網（タオバオワン）などでは、問題の製品が大量に販売されていると報道。週間販売量は100件以上に上るそうです。

食品安全問題活動家 陳雲飛さん

「大陸では問題が現れても追及されません。追及制度がないからです。そのうえ官僚はみな互いに庇い合うので、ことさら追及しないのです」

山東省の民主活動家、張恩広（ちょう　おんこう）さんは、中共当局は政府のイメージのために、事件に巻き込まれるのをなるべく避けようとしていると指摘します。

山東省民主活動家　張恩広さん

「中国に安全な環境はどこにもありません。食品環境も同じです。地溝油は中国から始まったものです」

中国飲食業従業員　周さん

「大陸には地溝油や有毒食品が実に多く当たり前のようです。国外でも同じ問題が起きると不思議に思うのです。我々中国人は有毒食品を食べていても何も思わなくなりました。多すぎるからです」

香港のテレビ局「無線電視」は９日、台湾民進党立法委員・蔡煌瑯（さい　こうろう）氏が「強冠」の元従業員の話を引用し、「強冠」は13年来、香港を通して大陸から粗悪油を購入していると指摘しました。屏東（へいとう）にある地下工場で製造された地溝油を混ぜたものを、食用油として販売していると報道しました。台湾ではすでに「地溝油」を使用した食品の販売が禁止され、台湾当局も現在調査を強化しているそうです。

台湾紙「自由時報」は、中国では10年以上前から厨房、肥溜、排水溝の中の残りかすや変質した豚肉、内臓などから地溝油を抽出しており、毎年多くの地溝油事件がメディアで取り上げられていると報道。専門家によると、中国人は毎年少なくとも200万から300万トンの地溝油を口にしています。

新唐人テレビがお伝えしました。　　

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2014/09/10/a1137060.html（中国語）    

（翻訳/赤平　ナレーター/水田　映像編集/田）